for×××B






      昼休みを残り僅かに残した廊下は、教室に戻る生徒で賑わっていた。

      一応教室の傍に戻ってきたもののまだ話し足りないのか、固まってお喋りをしている女生徒の一団や、ボールを蹴飛ばしながらこちらに向かってくる下級生の姿もある。

      ミミが彼らに目もくれず、廊下に八つ当たりするかのように踏みつけながら歩いてくるので、寧ろ周りの生徒の方がその勢いに気圧され、道を譲っていく。















      ミミが教室の扉を勢いよく開けたので、そこにいたクラスメイトたちは驚いて、何事かと、音のする方を振り返った。

      ミミは一身に注がれるその視線に構うことなく教室を見回し目的の人物を見つけると、一目散に駆け寄った。そして、机をすり抜けすり抜け辿り着いた人物の座っていた机に音が響くほど手を突いて、

      「私、アイドルになってやるわ!!」

      と吐き棄てた。

      その必死の形相に誰もが絶句した丁度のその時、予鈴が鳴り、静かな教室に響き渡った。

      ただ一人、ミミに必死な視線を向けられている人物―先程ミミをオーディションに誘った友人だけが、別の意味で何があったのかと心の内でそう思っていた。















      ミミによって張り詰められた空気は、予鈴で戻ってきた生徒たちの賑やかさによって一旦正常に戻された。

      その中に光子郎の姿を見つけたミミは、音が出るのではないかと思う勢いで首を振って視線を逸らせた。








    ***


      短いけれども一旦ここで切ります。
      丁度話しの区切れがいいので。
      本当なら今回のはAに加えるべきなのかと思ったけれども、ややこしいのでBにもってきました。
      続きはもう出来ているので、月曜か火曜にでもアップします。

      いよいよ一番書きたかったシーンへ向かっています。
      次の次…くらいになるかな?



                       10 Nov 2005 MumuIbuki





      ブラウンザでお戻り下さい





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