white day 「大輔、電話だよ。一乗寺君って子から」 賢からの電話を受け取った姉貴の奴は、キャーキャー黄色い声を発しながら受話器を俺に寄越した。ヤマト先輩はどうしたんだよ。まったく。 『なぁ大輔、今度の日曜買い物に付き合ってくれないか?』 賢からの電話での一言。 姉貴が聞いたら即OK!とか言い出しそうな内容だ。 「いいけど何で?」 賢は確か京と付き合いだしたとか言っていた。どうせなら京と行きゃいいのに。 って言うか羨ましい。勿論相手が、ではない。彼女ができたことについてだ。俺もヒカリちゃんと… 『京さんにバレンタインデーのお返しを買いに行こうかと思って』 俺が妄想に耽っているのを知ってか知らずか、今いいところだったのに、それをぶち壊すかのように賢の声が割って入ってきた。 『ほら、僕より大輔の方が付き合い長いし、参考にさ』 「サンコウねぇ…京の好みなんてわかんねぇよ、俺」 のろけトークに気を害した俺は、半ば突き放す様に言った。 『まぁ、大輔も二人で一緒に選んだ方が、客観的に選べて…』 プチって、何かが切れた。 「ってぇ、俺ゃ誰からも貰ってませんよ!!」 『え、大輔、まさ…』 言い終わらないうちに、電話を切ってやった。まさか嫌味か?? 哀れな大輔大好き(笑) 続編もあるんだけど、纏まらないからカット 拍手SSの転載です。 Mar.6.06 息吹・拝 ブラウンザでお戻り下さい |