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月花
何かが鼻をくすぐるような感覚に、私は意識を掠め取られた。
その感覚が嗅覚である事を、心地良い香りから、知った。
辺りは暗く何も見えない。
此処は何処で、一体どうしてこんな所まで来たのか、さっぱり分からない。
分からないのに、あまり疑問に感じない。
此処に居るのだから、此処に居るのだろう。
寧ろ、この安心できるような香りに包まれていると、そんなことはどうでも良くなる。
足を一歩踏み出した時、ざわっと足の裏に直接何かの感覚があった。
それに気をとられる前に、何かに灯されたように辺りがぱぁっと明るくなり視界が開けた。
見上げると、煌々と照らし出す三日月が雲間から顔を覗かせた所だった。
あの厚い雲に覆われていたのだと思ったと同時に、また雲が流れ視界が徐々に奪われていく。
少し先が、別の雲間から光が挿し込み、何かを照らしている。
目を凝らして見ると、夜露に濡れ月光を浴びて煌く花が、群生している。
この香りはあの花のものだったのだろう。
あの心地良い香りは、どこか心が癒される。
まるで長いこと忘れていたような、懐かしい感覚が蘇る。
私は、足に感じる感覚などお構い無しに
その花の咲く場所まで引き寄せられるように、足を進めた。
さぁ、っと風が髪を撫ぜる。
その髪が視界を遮る。
それでも決して、方向を見失わないのは何故だろう?
香りが、導いてくれているかのよう。
丘の上に咲いていたのか、なだらかな斜面を上がった所には
真上から月が花を照らしていた。
でも、そこには誰もいない。
温かい
心地良く包まれる感覚はあるのに
辺りを見回せど
そこには私以外の人影を見つけ出す事はできない。
足の裏からの直接の感覚だけが、妙に現実的で
夜露が冷たかった
そしてそのまま
何かから遮るように、厚い雲が月を覆い隠した。
次に目を開けたとき、あまりの眩しさに目を覆い隠した。
足から感じる、ざらざらとしたシーツの感覚に、私は勢いよく体を起こした。
***
虚構
(
ゆめ
)
ウィンリィが見た夢の中でのお話です。
多分、感覚的にエドを求めたんじゃないかと・・・(汗)
ほら、夢って脈絡無いし、突拍子無いし(ぁゎゎゎ|||)
与謝野晶子の『乱れ髪』に収録されていたと思うんだけど、
中学生の時に国語で出てきた短歌が凄く好きで、未だに覚えてる。
その詩が、一応モデルなんだけど、全然方向性違っちゃったな(逃)
12 Sep 2005 MumuIbuki
ブラウンザでお戻り下さい
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