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お兄ちゃんの卒業式を数日後に控えたある日の朝、事件は突然起こった・・・
卒業式
「太一ももうすぐ中学生ね。そろそろヒカリとも部屋を別けましょうか?」
「えっ?」
私はお母さんの突然の言葉に驚いた。
「まっまだ早いんじゃない?わっ私は別にお兄ちゃんと一緒でいいよ」
冗談じゃない。もうすぐお兄ちゃんと別々の学校になっちゃうのに部屋まで別れるなんて!
「まだまだ甘えん坊だなぁヒカリは。そんなんじゃ彼氏出来ないぞ」
はぁ?お兄ちゃんったら何言ってるのよ。
「だっだってぇ〜。急に寂しいじゃない」
お兄ちゃんって鈍感。
「まだ本当に別けるって決まったわけじゃないわよ。『どう?』って話しよ。
あら、もうこんな時間。さっさと食べて学校に行ってらっしゃい」
「お兄ちゃ〜ん、待ってぇ――」
私は息を切ながらお兄ちゃんの後を追いかけて走った。
流石に毎日サッカー部で鍛えているだけの事があって、お兄ちゃんは歩くのが早い。
「何だヒカリ。お前はまだゆっくりしてられるだろう。オレは朝練なんだぞ」
知ってるもん。だから一緒に行きたいから追いかけて来たんだもん。
「何で?もう部活は引退したハズでしょ?もう朝練に行く必要ないんじゃないの?」
私はお兄ちゃんの言葉を無視して話を続けた。
理由は大体分かってる。でも、分かってるけどこの耳で確かめたい。
「やっぱ後輩たちも心配だし、それに中学入ってすぐレギュラーを取れるように体を鍛えておかなくちゃいけないからな」
ウソ・・・。本当は空さんと一緒に居たいからじゃないの?
「本当に?」
「何言ってるんだよ、お前にウソ言ってどうするんだよ」
そう言ってお兄ちゃんは私の頭を優しく撫でてくれた。
これって妹の特権!他の女の子には絶対無理。
でも・・・撫でてくれるって事は『女』として見てくれてないって事なのかな・・・。
「じゃぁオレは部室行くから」
校門にさしかかるとお兄ちゃんは私にそう言った。
「うん」
そう言うとお兄ちゃんはニッコリ笑って部室の方に歩き出した。
その後姿は朝日に照らされ輝いて眩しいはずなのに、何故か私には切なく感じた。
朝練が始まった。
私は教室の窓から外を眺めていた。
ユニフォームを着たお兄ちゃんが後輩たちとボールを追いかけている。
サッカーをしている時のお兄ちゃんは本当に楽しそう。
あんな笑顔で周りの女の子を魅了しているのね。本人は気付いてないみたいだけど。
きっと中学に入ったらもっと人気が出ちゃう。私だけのお兄ちゃんじゃなくなっちゃう・・・。
四時間目、外を見ると六年生たちが下校し始めている。(六年生はもう午前中授業なので一般生徒より帰りが早いのだ。)
お兄ちゃんの姿はまだ見られない。
きっとまた先生にお説教されているのかな?
それとも・・・。
それとも、他の女の子に告白されているのかな?そんな事許さない!
・・・あっ出てきた。
ヤマトさんと空さんと一緒だ。
空さんとは光ケ丘に住んでいる頃から一緒だったから今でも仲が良い。
ヤマトさんとはデジタルワールド以来すごく仲が良くなった。
一体何を話しているんだろう?とても楽しそう。
あっ校門出ちゃう。
今日も少ししかお兄ちゃんを見れなかった。
あと数日・・・今のうちに小学校でのお兄ちゃんの姿を沢山見ておこう。
ブラウンザでお戻りください
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