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「お兄ちゃんたちどこだろね?」
「どこだろーね?」
もう式は終わったらしく、校庭や教室にはあちらこちに卒業生が出てきていて、最後の別れを思い出の場所でやっているのだろうか?
「お兄ちゃんたちどこだろうね?」
あちこち探し回って、しびれを切らしたらしくタケル君が言った」
「どこだろね?」
私も早くお兄ちゃんに会いたいよ。
突然、背後から私たちの名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
「タケル君?ヒカリさん?」
何度も聞いた事のある懐かしい声に振り返って見ると・・・
「光子郎さん!!」
あれ?後ろにいるのは・・・
「ミミさんまで!!」
最近ぐんと伸びた身長で後ろにいるミミさんが一瞬見えなかった。(それに私たちも小さいし。)
「お二人ともどうしてこんな所に・・・?まっまさか太一さんとヤマトさんに会いに来たのですか?」
(ビンゴ!!)やっぱり分かっちゃうのかなぁ?
「えへへ・・・v」
「実は・・・v」
やっぱダメだよねぇ・・・。
「で、もう会えたの?
」 さすが事の重大さが分かってないミミさん。
「・・・・・。そう言うことでは無くて・・・」
「えっ!!何?どお言う事なの?」
「・・・まぁ、式も終わっている事ですし、大目に見ましょう。で、会えたんですか?」
光子郎さんにしては、甘い一言。
最近はミミさんと一緒にいるトコロをよくを見る。 ミミさんの影響かな?
「それがまだなんです。大体の場所は探したんだけど。お兄ちゃんたちどこなのかなぁ?」
そう言ってタケル君は首を傾げて見る。
私もつられて首を傾げた。
「あっきっと校舎裏よ」
「ミミさん!」
ミミさんが言うとすぐに光子郎さんが大きな声でミミさんの言葉を遮った。
「「???」」
私たちは意味が分からなかった。
「とっとにかく他を探した方がいいと思います」
いつになく焦って言う光子郎さん。ミミさんはもう何も言わない。
光子郎さんとミミさんと別れを告げ、何も知らない私たちは校舎裏に行く事にした。
行く途中、数人の女の子グループとぶつかった。
向こうは「ゴメン」と謝ってくれたけど、直ぐに行ってしまった。
「何だろうね?」
タケル君は不思議そうに女の子たちを見ながら私に言った。
「うん。何をあんなに急いでるんだろうね?」
私もワケが分からなかった。
そして校舎裏に着くと直ぐにお兄ちゃんたちが目に入り、お兄ちゃんたちも私たちに気付いた。
「ヒカリ!!何で、うわぁタケルまで!」
お兄ちゃんが焦りながら言った。
本当は見るだけの予定が見つかってしまった。
「あははv来ちゃった」
でもお兄ちゃんが驚いたのは別の理由だったのだ。
「やっぱ来たか。お前らしいな。しかもタケルまで連れて来て!」
「『やっぱ来たか』って来るの分かってたの?」
「当たり前だろ。それ位わかってたさ」
お兄ちゃんはニッコリ笑いながら頭を撫でてくれた。
その時ふと見てしまった。
そしてさっきの光子郎さんの最後の態度、あの女の子たちが逃げたのと、お兄ちゃんが驚いた理由が分かってしまった。
『第二ボタン』が無い!
私の驚いた顔を見てまたニッコリと笑い、そしてヤマトさんの方へ行ってしまった。
<タケルSIDE>
「お兄ちゃーんvv」
僕はお兄ちゃんに抱きついた。
「タっタケル、お前どうしてこんなトコに?母さんは?」
いつになく動揺しているお兄ちゃん。どうしたんだろう?
「えへへ。来ちゃった。だってお兄ちゃんの卒業式を見たかったんだもんv」
そう言って、また抱きついた。
お兄ちゃんも僕を見て「危ないだろう」ってお説教するけど顔が笑っている。
やっぱ嬉しいんだvそう言ってお兄ちゃんは太一さんの方へ行ってしまった。
<太一SIDE>
「どうする、このボタン」
オレはヒカリにバレないか心配だった。
「どうするって言われても、太一何とかしろよ」
そうだヤマトだってタケルが来てうろたえているんだ。
ヒカリとタケルが来る前に、下級生の女の子たちに呼ばれて、何かと思って付いて来たらボタンをくれって言ってきた。
「イヤダ」ってオレとヤマトが言ったら、奪って行きやがった。
「ったく、女ってのは恐ろしい生き物だぜ」
ヒカリが来るってのに。
「まったくだぜ」
ヤマトも同じ気持ちらしい。
「取り合えず不自然でも、手で隠していくか」
ヤマトも悩んだあげく
「それしかないな。予備ボタンがあれば縫えたのにな」
残念そうに言うヤマトを見てオレは思わず心の中でツッコミを入れてしまった。
予備ボタンがあれば縫うのか!!裁縫セットは持ってるのか!!さすが主婦(夫)ヤマト。
<ヒカリ&タケルSIDE>
「来て良かったね」
嬉しそうにニッコリ笑ってそう言うタケル君。まだ気づいてないみたい。
私は言うべきなのかな?
「うっうん。そうだね」
こんなに嬉しそうなタケル君に本当の事を言うなんて可哀想よね・・・。もう少しの間黙っておこう。
「じゃぁ帰るか」
不自然にボタンを隠しているお兄ちゃん。ヤマトさんも同じだ。
「その前に俺たちはカバン取りに行かなきゃいけないだろ。
少しの間ここで待ってなタケル、ヒカリちゃん」
そう言ってお兄ちゃんたちは行ってしまった。
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