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その日は朝から灰色の雲が空を覆っていた。
天気予報でも午後の降水確率は60%・・・普通に考えると雨が降ると言っているようなものだ。
相合傘
「ヒ・・リちゃ・・・、ヒカリちゃん?どうかしたの?窓の外なんかボッ〜と見て。何かいるの?」
「あっえっ?岳くん・・・・・うぅん、別に何にも無いよ。ただ・・・雨が降ってきたなって思って・・・・・」
そう言われて岳も窓の外に目をやった。
「あっ本当だ。でも朝のニュースで言ってたよね」
「うん・・・そう・・だよね・・・」
「・・・?傘忘れたの?僕のに一緒に入ってく?」
「あっ違うの!私は持ってきてるんだけど・・・お兄ちゃんが傘持って行くの忘れたの」
「えっ?太一さんが?何で?」
「お兄ちゃんバカだから、玄関に置きっぱなしで行っちゃったの」
ハァーとヒカリはため息をつきながら言った。
実の、それも可愛がっている妹にバカ呼ばわりされる兄(太一)って一体・・・。
「だったらさ、ヒカリちゃんが太一さんを中学校までむかえに行ったらどう?今日は中学校早く終わる日だから」
ニコニコと岳が言った。
「えっ?何で岳くんがそんな事知ってるの?」
さっきとは打って変わっり、フフフッと気味の悪い笑顔で
「この間、お兄ちゃんの家に泊まりに行った時に言ってたんだ。だから僕、今日はお兄ちゃんと一緒に夕飯食べるんだv
まーお兄ちゃんはその事知らないけど。驚かそうと思ってねvv」
「・・・・・でも突然行ったりしてヤマトさん困るんじゃない?」
「??大丈夫だよ。お兄ちゃんが僕を追い出すわけ無いよv」
(岳くん・・・・・・・・・そのフフフッて笑顔何?恐いじゃない)
「そうね、ヤマトさんなら平気ね」
「うんvだから一緒にヒカリちゃんも中学校に行こうよ」
「えっ?でもお兄ちゃん部活が・・・」
「あっ、それも平気!全ての部活動が中止なんだってさ」
「・・・へー、そう・・なんだ・・・・・」
「だからさv行こうよ。学校が終わったらすぐに」
「うん。いいよ」
(今の岳くんに逆らったらどうなる事か・・・。考えるだけでも恐ろしい・・・でも、お兄ちゃんと二人で相合傘ってのも悪くないわよね。最近した記憶無いし・・・・・
よし!今日は久しぶりにお兄ちゃんとラブラブで帰ろうっとv)
―そんなこんなで放課後になった。―
「ヒカリちゃん支度終わった?」
「あっ岳くん。ちょっと待って!・・・ってよし!!終わったよ」
「じゃっ帰ろう」
「うん」
仲良く二人は昇降口に向かった。
だけど、いつもよりは少し早歩きで。
「お兄ちゃん達まだ帰ってないよね?」
「平気じゃない?僕たちの方が15分早く終わったし」
「そうだよね。お兄ちゃんビックリするかな〜?フフッ、楽しみv」
二人は仲良く肩を並べながら昇降口を出て、中学校へ向かって歩き出した。
小学校から中学校まではたいした距離も無く、そんなに大して時間もかからずに着いた。
そして校門の前で太一たちが出てくるのを並んで待っていた。
5分くらい経った頃から、ちらほらと帰る生徒が来始めた。
まだかな、まだかな?などとワクワクして待っていると、数人の女生徒が岳たちを見て何か囁いていた。
「見て見て、可愛くない?あの子達」
「あっ、本当だ!可愛い〜v」
「誰待ってるのかな〜?」
「可愛いカップルだねvお似合いだよね」
「うんうん」
彼女達はキャッキャ、キャッキャ言いながら岳たちを見て騒いでいた。
それに気付いた岳たちは少し恥ずかしそうに俯いた。
「なっ何なんだろう?あのお姉さんたち・・・」
「早くお兄ちゃん来ないかなー。恥ずかしいよ・・・」
と口では言っていたが、心の中では
(あぁ〜もう煩いな。僕が可愛いのは当たり前なんだよ!っていうかあの人たちお兄ちゃんのファンかな?
あぁ〜お兄ちゃん可愛いからな〜あの人たちの魔の手にかかっていたら・・・・・)
(何で岳くんまで『可愛い』って言われてるの?私だけじゃないの?まー別にいいけど・・・
あの人たちってお兄ちゃんの事どう思ってるんだろう?なんかミーハーそうな人たちだからなぁ〜、お兄ちゃんサッカー部のエースだし。心配だなー・・・・・)
などという、とんでもなく恐ろしい事を考えている二人だった。
それからしばらくした後、聞き覚えのある声がした。
それは決して間違うことの無い、愛してやまない人たちの声だった。
「「お兄ちゃん!!!」」
二人は綺麗にハモリ、声がした方に向かって叫んだ。
「岳?」
「ヒカリ?」
そしてその二人を見た瞬間、岳とヒカリは顔つきが一変した。
――――――――怒りに満ちた顔に・・・・・。
「何でお兄ちゃんと相合傘してるの?太一さん」
「あっ?オレが傘忘れたから、そしたら廊下でヤマトに会って入れてってくれるっていうから」
「それなら大丈夫だよ。ヒカリちゃんが太一さんの事、む・か・え・に来たから」
(さっさとお兄ちゃんから離れろ)
棘の刺さる言い方で、岳は太一に向かって話した。
「そうなのか?良かったな、太一。やっぱりヒカリちゃんはしっかりしていていい子だよな」
笑顔でのんびりと言うヤマトに対して
「あっ、あぁ・・・・・」
(お前は何にも感じないのか?こんないも敵意むき出しの岳に対して。っつうか、ほんとに岳は邪魔だよな。
いい加減ヤマトの事諦めろっての)
曖昧に返事して、濡れないように素早くヤマトの傘からヒカリの傘へと移った。
そして、ヒカリの傘を自分で持った。
「ありがとうvお兄ちゃん。ヤマトさんも迷惑かけてしまってすみません」
(あぁ〜、ヤダヤダヤダ!!なんでお兄ちゃんってばヤマトさんがいいのかな?
こんなにも可愛い女の子が近くにいるっていうのに。そりゃぁ、ヤマトさんは美人だし、頭が良いし、優しいし・・・言うこと無いけどさー)
にっこりとヤマトに向かって笑い、御礼を言った。
「別に迷惑じゃないさ。帰り道だしな」
爽やかにヤマトも笑って、ヒカリに言った。
それから4人は仲良く一緒に家に帰った。
しばらくすると、雨が4人(正確には3人)の心を映しているのかのように激しく振り出した。
何か良からぬ事がこれから起こる前触れかのように・・・・・・・・・・・・。
激しく・・・・・。
そして、雷までもが鳴り出し始めた。
***
夢萌からの2323のキリリクの『ヒカ→太ヤマ←岳』でした。
こんな終わりになっちゃって御免ね、夢萌!!
なんかそれにだいぶ遅くなっちゃったし・・・(滝汗)
そして、初めはシリアスを目指していたんですがなんか途中からギャグに変わってしまいました。それも中途半端に。
はぁー。本当にごめん。またいつかリベンジしますから。
では、これからも頑張りますので・・・。どうか見捨てないでね。
管理人:友永より。
* * * * *
キリリクに答えてくれてありがとう☆
もう2323踏んだ時にこれしか思いつかなかったのよ(^^;
2323→にいさんにいさん→兄さん兄さん→太ヤマ・・・
私もいよいよ末期かもね・・・
私の想像以上の素敵な作品をアリガトウvvvv
管理人:夢萌
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