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家庭科の授業では、月に1回の割合で実習が行なわれる。
その実習内容もその時々によってバラバラだ。
そして、実習内容は2つあり、自分で好きな方を選択できるのだ。
だから人数の関係上、実習は2クラス合同で行なわれる。
今回の実習内容は『調理実習か裁縫の実習』だった。
調理実習
「おっ!カッケーじゃん。亮のエプロン姿」
岳人は宍戸がエプロンを付けている姿を見ると、すぐに側まで寄って行きた。
「んっ?そっか??」
「おう!亮に似合うな、ギャルソンエプロン。俺もそっちにすればよかったかなぁー」
岳人は宍戸が着ている黒の無地のギャルソン風エプロンと、
自分が着ている黒地に赤色の星がいくつも散りばめているエプロンを見比べながら呟いた。
「岳人にはそっちのが似合うって。なっ、萩」
宍戸は今まで隣で自分達の会話を微笑みながら見ていた滝に話しかけた。
「うん。そうだよ、岳人には柄物のエプロンの方が似合うよ」
滝にニッコリと微笑まれ言われ、岳人は少し頬が赤くなるのが分かった。
そんな素直な反応を示す岳人が可愛くて、宍戸と滝は顔を見合わせながら笑った。
「・・・なんか、子ども扱いされてる気分」
岳人は頬を膨らませながら言った。
「そんな事ねぇーって!・・・そういやジローは?さっきから姿見かけねーんだけど」
宍戸はキョロキョロと周りを見ながら言った。
「いるよ。ほら、あそこに」
滝が指を指しながら言った。
宍戸と岳人が滝が指す指の先を見ると、そこには数人の女の子に囲まれているジローがいた。
「キャーv可愛い〜ジロちゃんv」
「ホント、そのエプロンとっても似合うよ〜〜v」
「うんうん☆羊柄のエプロン可愛い〜v」
「ねぇー、写真撮ってもいい?」
ジローを囲んでいる女の子たちは、携帯を片手に騒いでいた。
「う〜ん?いいよぉ〜」
そんな女の子たちに向かって、ジローはニッコリと笑った。
「「「「キャーーvv可愛い〜〜〜〜!!」」」」
「ジローって・・・・おいしいヤツだよな」
岳人がポツリと呟いた。
「あぁ・・・」
その呟きに宍戸は頷いた。
そんな二人の様子を見ながら、滝はくすくすっと笑った。
「亮ちゃ〜〜〜〜んv亮ちゃんのエプロン姿、めっちゃかわええでぇ〜〜☆」
いきなりそう叫びながら来た忍足は、宍戸に後ろから抱きついた。
「うわっ!!」
いきなりの出来事で受身がとれ無かった宍戸は倒れそうになったが、そこを寸前の所で誰かが抱き止めてくれた。
その時、宍戸はその人物の胸に顔を押し付ける形になってしまった。
宍戸はその人物にお礼を言おうと思い、顔を上げた。
「ありがとう。・・・って、跡部っ!」
「あぁん?何をそんなに驚いているんだ。・・・おい、侑士。いい加減、亮から離れろ」
跡部は未だに宍戸に抱き付いている忍足をジロリと睨みつけなが言った。
「そういう景吾も、亮ちゃんのこと抱きしめたまんまやないか」
忍足はフッと鼻で笑いながら跡部を見て言った。
「なぁハギー、俺には侑士と景吾の間に火花が見えるんだけど・・・・」
「くすくす。二人とも成長しないよね」
岳人はこの状況を微笑みながら見ている滝に少し恐怖を感じた。
「あぁぁ〜〜〜〜!!激うぜぇっての!お前らいい加減離れろっ」
宍戸がそう叫ぶと、跡部と忍足は大人しく(渋々)宍戸を放した。
「ごめんな〜亮ちゃん。せやけど亮ちゃんが可愛い格好してるんがいけへんんやで」
「可愛い格好って・・・調理実習なんだからエプロン付けて当然・・・って、ぶっ」
宍戸が忍足の方を向こうと体を捻ると、忍足の格好を見た瞬間吹き出してしまった。
「あははははははっ!!なっなんつー格好してんだよ、侑士・・ぶっ」
急に宍戸が大声を上げて笑い出したのに驚いた跡部・岳人・滝の三人は、
その笑いの原因である忍足の方を見た。
そしてその瞬間、宍戸と同じように三人とも笑い出した。
「あははははは!!なっ何でそんな格好してんだよ侑士!あはははっ」
「ぷっ。似合ってんじゃねーかよ、侑士」
「くすくす。とっても可愛いよ、侑士」
「なっ何や。どっか変やろか?」
忍足は自分の格好がどこか変なのかと思い、慌てて自分の姿を見直した。
「いっいや・・・変っていうか・・・ぶっ」
宍戸は喋ろうとするが、忍足の姿を見ると笑いが込み上げてきて中々喋れないでいた。
「うわぁ〜〜〜!!!侑ちゃんどうしたの?その割ぽう着!かっわE〜☆」
ジローがそう叫びながら忍足の側まで来て、忍足の割ぽう着姿を携帯で撮りまくった。
「ホンマか?ジロちゃん!やっぱエプロン言うたら割ぽう着やね」
忍足はよほど割ぽう着の事を褒められたのが嬉しかったのか(誰も褒めてはいないが)、
ジローの頭を撫でながら笑顔で割ぽう着の良さを話し出した。
さっきまで爆笑をしていた、宍戸・跡部・岳人・滝の四人は忍足があまりにも嬉しそうに割ぽう着を熱く語っているので、
もうこの事にはあまり触れないでいようと心に決めた。
「あっ、亮ちゃんvそのエプロンとっても似合ってるよv可愛E〜☆」
「何言ってんだよ。けど・・・ジローが付けてるエプロンって・・・」
宍戸はジローが身に付けているエプロンを指差して言った。
「亮ちゃんが昔作ってくれたやつだよ〜☆」
「やっぱり!どうりでどっかで見た事があると思ったぜ」
「おい、それはどういう事だ・・・」
「なっ、どういう事や?亮ちゃん?」
宍戸がやっぱりと納得するが、納得が出来ない跡部と忍足はそれはどういう事だと宍戸に詰め寄った。
「あぁ?・・・確かジローが中1の時の調理実習でエプロンが必要だって言ってて」
「うんうん。オレはどうしても羊さんのエプロンが欲しかったんだけどこにも売ってなかったから、
それを亮ちゃんに話したら作ってくれるって言ってくれたんだよねV」
「それで、二人で生地屋に買い物に行って、ジローがその生地を選んだんだよな」
「そう〜☆ありがとねぇ〜、亮ちゃんv」
「別にたいした事じゃねぇって」
にっこりと笑ってお礼を言うジローに、つられて宍戸も笑顔で答えた。
「ずるいで!ジロちゃんばっか!!俺にも何か作ってーな、亮ちゃん!!」
「はぁ?何がずるいんだよ・・・。まぁ、別に作るぐらい構わねーけどよ」
「侑ちゃん、手先器用なんだから亮ちゃんに作ってもらわなくても自分で作ればいいじゃん。
よく自分で作ってるじゃん洋服!」
ジローはダメ〜、と言いながら、宍戸の腕に自分の腕を絡めて忍足に言った。
「・・・・・侑士の“あれ”は洋服じゃなくて衣装じゃ・・」
「くすっ。そうだね」
少し離れて会話を聞いていた岳人は滝に言った。
「おい・・・侑士、いい加減にしろよ。亮も侑士なんかに・・俺様以外のやつに何も作ってやらなくていいからな」
自分を無視して繰り広げられていく会話に腹が立ち、跡部は少し声を荒げながら言った。
「なっ何急に怒ってんだよ!」
急な事に驚いた宍戸は少し怯えながら言った。
「けーご、それってオレも入るの〜?」
「あぁ?ジローは関係ねーよ」
「わぁ〜い☆」
「それって、差別やないか!ずるいわジロちゃんばっかり!!」
「うっせーな。ジローは幼馴染なんだからいいんだよ」
またも跡部と忍足の口論が始まり、そして宍戸はどうして跡部が急に怒り出したのか、
理由が分からず二人をぼけーっと見ていたが、跡部の怒り出した理由が分かり声を上げた。
「あっ!景吾、もしかして・・・やきもちか?」
そうなんだろ〜景吾も可愛い所あるじゃねーか、と宍戸は笑いながら軽く跡部を叩いた。
「・・・あぁ、そうだよ。わりぃかよ!」
宍戸は全く想像していなかった答えが返ってきて固まってしまった。
宍戸だけでは無く、それを側で聞いていた忍足・ジロー・岳人・滝も固まってしまった。
あの、何様・俺様・跡部様!の跡部が素直にやきもちを妬いていました。と答えるなんて誰が予想出来よう。
もしかして自分たちは夢でも見ているのだろうか・・・と思ってしまうほどだった。
「いっいや・・・別に悪かねーけど・・・・」
宍戸は何とか自分を取り戻して、跡部に言った。
だが、その顔は見ている方までもがつられてしまいそうなほど、真っ赤だった。
「だったら、俺様以外に何かを作ってやるだなんて言うんじゃねー」
「分かったよ・・・」
「結局はこうなっちゃんだね。いっつも、けーごばっか亮ちゃん独り占めしてずるいよぉ〜」
ぶぅー。と頬を膨らませながらジローは言った。
「まだジロちゃんはえぇやないか。俺なんか亮ちゃんに近づいただけで睨まれるんやから・・・」
ハァー。と忍足は溜息を付きながら、ガクッと首をうな垂れた。
「しょうがねーだろ!侑士は目が怪しいんだからよ。まっ、気を落とすなって」
ハハハッ。と笑いながら岳人は忍足の肩をバシバシと叩いた。
「がっくん、きっついわぁー。それが心を痛めとる相方に言うセリフやろか」
「まっ、本当の事なんだからしょうがないよ」
にこにこと笑いながら滝が言った。
「あっ、あのー・・・・そろそろ実習始めてもらいたいんだけど・・・・・って聞いてくれてるかしら?」
「先生・・・。無理だよ」
「諦めた方がいいって」
「でっでも・・・・・・・・ハァー、無理みたいね・・・」
***
sena様よりのHIT28000のリク小説。
「宍戸が全員から好かれていて、でも最終的に跡宍になるような内容」との事だったのですが・・・
これじゃぁ、どこが最終的に跡宍になったんだよ!とツッコミたくなるぐらい跡宍じゃないですね・・・。
調理実習もしてないし・・・なんか書き始める当初は、岳人が跳びまくって女子から怒られたり、
ジロちゃんが包丁持ったまま寝ちゃったり、
はぎぃが女子から慕われ「萩之介様v萩之介様v」と言われながら華麗なる包丁さばきをを披露したり、
侑士がおかんだったり(笑)、亮ちゃんは跡部と味付けで喧嘩したり・・・
色々ネタは考えてたんだけどまとまらなかった(汗)
あっ、はぎぃのエプロンは白地に紫の薔薇で、
跡部は黒地にワンポイントの赤い薔薇が入ったイタリア製の高級エプロンです。
管理人:友永
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